隣の芝が青く見える可能性も

転職のリスクとしてまず挙げられるのが、ゼロからスタートしなければいけないことです。異業種はもちろん、同業種への転職であってもその会社の一年生であることに変わりないのです。新しい会社で、次々に結果を出せば周囲から認められて地位を上げていけますが、もちろん全てがスムーズに運ぶかどうか分かりません。

もし、会社の経営が傾いた時は人員の削減が考えられるので、立場が下な人間ほど危ういです。会社を変えても、早々に解雇という結果になれば、その後の社会人生活にも悪影響を及ぼしてしまいます。そして、すぐさま解雇という現実は避けられたとしても、社内の人間関係が崩壊していたりパワーハラスメントやサービス残業の強要など秩序が乱れた職場になってしまう可能性もあります。

このような職場では人材を大切にせず、疲弊したら切り捨てるということが平気で行われることも多く、いわゆるブラック企業と呼ばれます。誰か1人の上司が問題なのではなく、会社全体が問題だらけであれば従業員は手の打ちようがありません。こうして結局早期に辞めることになれば、前の職場に残っていた方がよかったと後悔することになります。

やはり、リスクを回避するには事前に自分の力で徹底的に調べる必要があります。幸いにも今はインターネット社会でさまざまな情報が溢れているので、もしかしたらその会社の雰囲気が分かるかもしれません。もしくは実際に職場を遠目から観察するなどして、生き生きと働けているか確認するのも有効です。転職リスク回避術